山野草の画像リスト

写真は一部、借用してますが、自前で撮影次第、
差し替えますのでそれまで、お許しください。
薬草名 クスノキ
写真
コメント 関東南部より以西、四国、九州、また台湾、中国の南シナ海沿岸にまで分布する常緑の高木。植物体全部に特異な芳香の精油成分を含んでいて、これが害虫などに抵抗力を持ち、巨樹になるものが多い。このため神聖な木として神社の境内に植えられ1000年にもなるものもあり、天然記念物に指定されているものもある。4月ごろ古い葉に変わる新緑の若葉はみごと。葉は薄い革質 で、卵状楕円形、3本の葉脈が目立つ。5〜6月ごろ6弁の小さ な花を多数つけ、11月ごろ黒色球形8mmほどの果実をつける。 「本草和名」(918年)に楠をクスノキとしてあるが、楠はタブノキ属の中国産についての名で、日本のものは樟である。

成分:プラスチック出現前は、クスノキから製造する樟脳を原料としてセルロイドを生産した。樟脳はクスノキの枝葉から水蒸気蒸溜で精油分をとるときに析出する。液状油分にもなお樟脳を含むので、再蒸溜して析出し、前のものと合わせて精製して樟脳にする。樟脳分を除いた油分にはシネオール、ピネン、サフロールなどを含み、比較的に低温で溜出するものを片脳油(白油)と呼んで防臭剤にする。  ゛` 

薬効と用い方:
樟脳は防虫剤のほか医薬品として強心剤、局所刺激作用や防腐作用があるので皮膚外用薬に軟膏、擦剤、チンキとして用いられる。
打撲傷:樟脳を求めて粉末にし、黄柏木に2%の割合で加え、卵白でねって痛む部分に厚く塗る。
★昔は蚊やり火として用いた。「絵本江戸風俗往来」(四代広重 菊池貴一郎著)によると、「夏の夕暮にクスノキの葉で蚊遣を焚 き、日々の煙の細きに似ず、蚊遣の煙に至りては太々しく戸より 煙を出し、家は煙に包まれたが、この煙は蚊の害を防ぐのみならず、自然養生にも良きよしと言えり」の記録がある(伊澤一男著:薬草カラー図鑑より引用)
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